2010年12月30日

5 必殺ミニスカ蹴り

世の中にはいろんな美しいものがあると思いますが、ユニークな美しさベスト100があるとしたら、おばあちゃんの『ミニスカ蹴り』は必ず選ばれるのではないかと思います。
横蹴り、前蹴り、回し蹴り、どれをとっても芸術作品といっていいくらいの美しさです。おまけに、ミニスカがずりあがって、下着まる見えですから、色っぽいことこのうえなし。
しかも、素足で蹴れば、絶対に怪我をさせないどころか、やわらかな衝撃で相手を夢見心地にさせ、トリコにしてしまう。さらに、いろんな悩みや、雑念、病気までをもきれいに吹き飛ばしてしまうという、驚くべき効果も兼ね備えています。
こんな夢のような蹴りがいったい他にあるのでしょうか?

おばあちゃんに蹴ってもらいたくて、今日も誰かがおばあちゃんの後を追いかけてきます。

「ミニスカばあちゃん。申し訳ないのですが、顔面一発、お願いします」
これは、高校の先生。
ミニスカばあちゃんのスカートの中を盗撮しようとして、おばあちゃんの下着丸見えの前蹴りを食らい、そのあまりにも矛盾したインパクトに価値観の転換をきたしたのです。
「あなた、おととい蹴り入れたばかりでしょ。だめじゃない、学校の先生が中毒になっちゃ」
「すみません。あの蹴りで、映像よりもリアルな現実の尊さを知りました。私が現実に存在していることを、もう一度確認させてください」
「何を小難しいことを。要するに変態の目的が変わっただけじゃない。しょうがないわねえ。では、必殺ミニスカ蹴り。アギジャビヨー!」

次は、メッシュが入ったオウムみたいな髪型の、いかにもホストといった感じの気取った若い男。
「ばあちゃん、オレ、女だますの疲れた。マジ、人生変えたい。一発、頼むわ」
「人生変える前に、髪型変えな。アギジャビヨー!」

次は、黒縁メガネの不動産屋の男。
「株で2千万損しちゃいました。カミさんにも逃げられました。何もかも忘れたいので一発お願いします」
「よし、いくよ……」
「あ、ちょっと待って。このまえコンビニで貸した五百円、返してください」
「何もかも忘れてしまえ。アギジャビヨー!」

次は、無精ヒゲをはやした、着物姿のオカマの藤子。
「あたし、女のフリして、男だますの疲れたわ……」
と、よく響く低い声でため息まじりに。
「大丈夫。誰もだまされていないから」
呆れながらも、やさしく慰めるおばあちゃん。
「あたし、もうオカマやめて、男に戻ろうかしらん」
「男にもどってどうするの?」
「今度は女だまそうかなって」
「オカマやめる前に、人間やめな。アギジャビヨー!」

次は、観光客らしい中年男。
「すみません、あの……」
「もう疲れたから適当に、アギジャビヨー!」
「痛いよお。波之上神宮までの道、きこうとしただけなのに……」
「あら、ごめんなさい」
「でも、気持ちいい! もう一発おかわりお願いします!」
「神宮まで飛んでいけ、アギジャビヨー!」

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沖縄で音楽活動中のユニットです。
未熟ですが、小説、音楽、絵画、写真、映像と組み合わせた新しい分野に挑戦していきたいと思っています。
ミニスカばあちゃんも、そのうち、イラスト、音楽入りに変えたいと思います。
写真の私は、イラスト&音楽が担当です。
沖縄をテーマにしたライブもときどき行っていますので、お問い合わせください。